エスポアこにし ブログ

兵庫県姫路市の酒屋「エスポアこにし」スタッフのブログ。 日本ソムリエ協会認定ソムリエ。 ワインや日本酒に囲まれ日夜奮闘中。 他では手に入らない現地買い付け直輸入ワインも取り扱い。 日々の出来事、お酒の紹介、当店主催のワイン試飲会など、楽しくお伝えしています。 【ワインとお酒 エスポアこにし】 姫路市飾磨区付城1-68/TEL079-237-0010/日曜・第3月曜定休/OPEN9:00-19:00

日本酒

田中酒造場・蔵見学

先日10名ほどのお客様と一緒に姫路は広畑の酒蔵、田中酒造場へ蔵見学に行きました。
こんなところに酒蔵が?と思うような普通の町の中にあるこの酒蔵、木造の酒蔵は江戸時代末期のものがきれいに残り、そのまま酒蔵として今も使用されています。
当主・田中康博社長のお話によると、現社長が酒蔵に帰ってきた30年前には一度コンクリートの酒蔵にしようと思っていたところ、ある方に「そんな貴重な酒蔵をなくしてはいかん。大事に残しなさい」といわれたのをきっかけに、思い直し現在に至るそうです。
個人的には酒蔵、特に地方の地酒蔵はやはり木造の酒蔵であってほしいです。おいしいお酒ができる雰囲気がぷんぷん(実際麹?の甘ーい香りが漂っています)、微生物の働きを利用する酒造りにおいてはこうした「酒蔵の木材」もその味わいに一役買っているはずです。

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貴重な発酵途中のお酒も見せていただきました。なんとそれを少し味見させていただけました。まだまだ日本酒になりかけている状態でしたので酸っぱかったです(笑)
さらに出来上がった麹米(麹菌を繁殖させた米。これと水と蒸した米でお酒を仕込みます)も味見。一言でいうと「栗」のような風味です。この「栗」の風味が出ないといい麹ではないそうです。

つくりの違い、精米歩合の違い、搾り方の違いなど、やはり実際に現場で見るのは毎回勉強になります。水に対する考え方など色々なことを教えていただきました。

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見学後は大吟醸や純米酒を飲み比べ。同じ蔵の酒でも目指すところの違う酒です。冷酒向き、燗酒向きなどそれぞれのスタイルの違いがよくわかります。

その後は場所を変えて、料理と田中酒造さんのお酒を楽しむ懇親会でした。

お忙しい中、時間を割いていただいた田中社長と岸杜氏、本当にありがとうございました。

















太子町の酒、旭龍

先日、30年ぶりに復活する揖保郡太子町の日本酒蔵「旭龍」の復活祭へ行ってきました。現当主上田護国さんは国税庁で酒税を管轄する鑑定官という仕事をされていた方。業界では非常に有名な方で、退官後はしばらく酒造メーカーのコンサルタントをされていました。そのため酒蔵は後継者難のため「休造」していたのですが、網干の酒蔵「龍力」の全面協力を得て復活することに。1年ほど前に偶然当店にワインを買いに来られ初めてお会いしましたが、まさか日本酒を造られることになるとは夢にも思っていませんでした。

《長らく酒造りを休んでいた太子町松尾の「松尾酒造」(上田護国社長)で再び酒造りが始まり、代表銘柄「旭龍(きょくりゅう)」(純米酒)の搾り作業が報道陣に公開された。復活を応援した姫路市の酒造会社「本田商店」(本田真一郎社長)は「たつの市、太子町の揖龍地域では30年ぶりの清酒製造。地元で酒を造り、酒に親しむ機運を盛り上げたい」と意義を説明している。

 本田商店によると、松尾酒造は1980年ごろ、大手メーカーの製品に押されて休造した。一方、本田商店は元国税局鑑定官の上田社長から助言を得ている。この関係から、本田商店が支援をかってでた。

 先月初めから酒米「神力米」とこうじ計約250キロなどをタンクに仕込み、月末から搾り機で搾り始めた。味はすっきりした辛口。松尾酒造は今月中にも製品化を予定しており、復活祭も計画している。》毎日jpより抜粋

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貴重な体験をさせていただきました。業界誌の方に聞くと、全国的にも珍しいとのこと。日本酒が売れないこのご時勢に素晴らしいチャレンジですよね。

米、水、道具などはすべて龍力から借りてつくるわけですが出来上がる酒は見事にタイプが違う。龍力の同じ「純米・神力・生」に比べると、強い旨みが控えめで、ドライな味わいに仕上がっています。おもしろいものですね。

入荷しております。できれば同じ米・水・つくりで、できる場所だけが違う2本を比べていただくと楽しさ100倍です!

◆旭龍・純米・神力・生 500ml ¥1575
◆龍力・純米・神力・生 720ml ¥1575



来楽

3月には2件、お客様と一緒に行く蔵見学を予定しています。そのうちの1軒が明石・魚住にある海沿いの酒蔵「来楽(らいらく)」一足お先に蔵見学へ行ってきました。

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古い酒蔵(大正時代のもの)をすごくきれいな状態で残されています。ここではイベントをよく行っているそうです。ぼくも一度息子さんの結婚披露パーティに行かせて頂いたことがあります。すごく素敵な空間で、びっくりしたことをよく覚えています。100人くらい入るのかな?

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ちょうど息子さんで杜氏の茨木幹人(みきひと)さんが洗瓶中でした。かなりのイケメンです!本人の写真撮るの忘れました・・・、蔵見学にてご確認ください(笑)
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蔵見学後、何種か試飲させていただきました。特に生酒のものが、コストパフォーマンスもよくおいしかったです。新たに当店のラインナップに加わる予定です。お楽しみにー
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■今年の蔵見学予定

来楽(らいらく)

~茨木酒造 明石~

 

日時:3月27日(日)17:00-20:00

会場:茨木酒造

   明石市魚住町西岡1377

   山陽電車魚住駅に16:50集合

定員:10名

会費:3,000

   (試飲代、蔵見学後の食事付懇親会費用含む。蔵元おすすめのお寿司を予定)



白鷺の城

~田中酒造場 姫路・広畑~

 

日時:3月5日(土)

   酒蔵見学 16:00-17:00

    懇親会 18:00-20:00

会場:田中酒造場

   姫路市広畑区本町3丁目583

   JR英賀保駅に15:45集合

定員:10名

会費:蔵見学のみ   1,000

   蔵見学+懇親会 6,000

(英賀保駅からの交通費をすべて含む。タクシーで移動予定)
 

 

 

 

 

 

-3/5の懇親会-

蔵見学の後、英賀保のおいしい和食店「転石」に移動し、田中酒造さんのお酒を持ち込んで懇親会。おいしいお鍋をつつきながらワイワイ楽しみましょう!

会場:転石(てんせき)

   姫路市飾磨区山崎台88

   (帰りは英賀保駅まで送迎します)

 









播州地酒 ひの

先日の京都の帰りに寄ってきました。なかなか行きたくても行けなかったお店。神戸・三宮にある「播州地酒 ひの」さんです。播州地酒を愛する店主日野さんが、和食とともに播州の日本酒をたくさんご紹介されています。我々酒屋の目から見てもすごいです。置いてない播州の酒蔵は無いんじゃないかというくらいリストを見ると圧倒されます。もはや愛といってもいいでしょう・・・。

ひょんなことから当店のお酒も使っていただいているのです。播州の日本酒を軸に、他県の名酒も色々あるようです。今回は播州のものを中心にいただいてきました。

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伸び盛りの蔵、明石の「来楽」。重すぎずいい意味で軽快です。味わいの幅も心地いい。3月末に酒蔵見学を予定しています。
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剣菱の3つある中で最高級の酒「瑞祥」。いわゆる熟成古酒です。冷やでいただきましたが好みの分かれる味。まろやかさ、苦味など色んな味があります。ぼくはちょっと苦手でした。あてにもよるんでしょうけど・・・。ぬる燗くらいが一番いいかも。

料理も新鮮な刺身から、特製ポテサラ、姫路おでんまで、酒のアテに最高なラインナップ。

ひのさん、うちの近くにお店出してくれないかなー?毎日でも通いたい店です。神戸にお立ち寄りの際は一度行ってみてください。日本酒が好きな方は行かないといけません!義務です!

播州地酒 ひの
http://www.hino-harima.com/

ふぐ

先日、配達先のお店「日本料理 生松(おいまつ)」さんで話をしていると、まな板の上にかわいらしい魚が・・・

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そうです、これからが旬、ふぐでございます。下関のものだそうで、結構な大きさです。ちょうど生け簀から出してさばくところだったので頼んで見せてもらいました。

血抜きをして頭をとって皮を剥いで・・・ってなんか文字にするとかなりえぐいですが、実際に見るのも慣れてないのもあってか、かなりえぐかったですしかし手際よく、かつ丁寧にあっというまにさばいていらっしゃいます。さすがです。ものの1~2分でいわゆる「てっさ」へと変わっちゃいました。

「食事をする」ことが、植物や動物の生命をいただいているんだということを改めて感じました。貴重な経験をさせていただきました。網干さん、ありがとうございました。

「日本料理 生松」のHPはこちら↓
http://www.oimatsu.jp/

「生松」さんは名だたる名店で修行された親子二代で営まれている、姫路屈指の日本料理のお店です。特別な日のお食事に、ご宴会に、ぜひご利用ください。

ふぐ食べたいっす・・・(笑)

この燗酒、うまーい

寒すぎます・・・秋を通り越して冬ですか?というぐらいの冷え込みです。しかも台風が来てるらしい。

そんな中おバカなぼくの妹は沖縄へ旅行にいきました、無謀です(笑)ついさっき飛行機は飛んだらしいので今四国か九州あたりでしょうか?無事にサーターアンダーギーを持って帰ってきてくれることを願います。

さてさてめっきり寒くなり日本酒がおいしくなりましたね。先日これを湯煎(レンジではなく鍋に湯を張って燗をつけること、レンジでやるよりまろやかでおいしくなるといわれています)でぬる燗(40℃くらい)にしてみました。

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瑞冠 純米(広島県 山岡酒造 ¥2,200/1.8L)


常温や冷やしたときよりもやわらかーい味に変身。すごくまろやかなお米の旨みがあります。何より秀逸なのがその後味のキレの良さ!この価格でこの完成度はすごいです。ぜひ一度湯煎で燗をつけてみてください。

燗酒サイコー!
 

農園見学②

続いて和歌山の上門(うえかど)農園へ。ここは当店取り扱いの「紅俺ん路みかんジュース」をつくっている農園。ワインの試飲会で出品したら、並み居るワインを抑えて売り上げ本数№1になったというエピソードをもつ、伝説的ジュースです。

紅俺ん路みかんジュース、とんでもない濃厚さでリピーター続出です(¥1,260)
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畑を見学しました。除草剤をまったく使用しないため足元は雑草が元気に生えています。「この雑草も財産なんです」と言っておられたのが印象的でした。

その後、この時期に行う「芽切り」作業を体験しました。一つの枝から出る芽の数を制限して、木になるみかんの数を調節する作業。芽が多すぎると養分が行き渡らず、濃厚でおいしいみかんができないそうです。結構見極めが難しい・・・。

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最後に上門庄亮社長と、今も畑に出てバリバリ働いている生産者の方です。上門社長、ありがとうございました。
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山田錦・田んぼ見学

先日、兵庫県は東条・社方面へと酒米の最高峰「山田錦」の生育具合の確認と勉強を兼ね、「米のささやき」を作っている龍力の方や酒屋の先輩方と行ってきました。

まさかのマイクロバス・・・
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去年は8人乗りくらいのワゴンだったので驚きましたが、大阪や名古屋からも来られていて今年は結構な人数でした。

まずは兵庫県の酒米研究所へ。ここでは様々な品種の酒米を栽培・実験しています。それでも話を伺うとやはり「酒造用」としては山田錦が現在では最高のお米だそう。

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ネットにすずめが引っかかっていました。ネットをしないと穂に実っている米を食べてしまうらしいです。
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研究所を後にして山奥の田んぼへ・・・これがまたとんでもないところ!
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バスでは入って行けないので歩くことに

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どんどん行きます
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見渡す限りの田んぼ、山。トラクターを除くと江戸時代からの日本の風景がそのまま残っている場所だそうです。空気がとてもきれいでした。

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田んぼの温度を継続的に測る機械。龍力が独自に作って実験しているとか。

これは一度お客様を連れてきたいなー、と思いました。「山田錦を巡るツアー」いかがでしょう?もちろんマイクロバスを借りて飲みながら!(笑)





米のささやき

今日は最高の花見日和でしたね。花見といえばまず「ビール」かもしれませんが、たまには粋に日本酒でいきましょうよ!ということでご紹介・・・

姫路の大吟醸酒といえば、まず出てくるのは龍力がつくる「米のささやき」ですよね?

これ知ってますか?
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「大吟醸 米のささやき・生」 720ml ¥3360

通常の米のささやきは「火入れ」といって保存のために熱処理を施してあります。一般に出回っている日本酒のほとんどはこの火入れをしてあるもので、常温管理ができて保存が楽になる反面、生まれたての日本酒が本来持っているフレッシュで繊細な味わいはなくなってしまいます。

この「米のささやき」は火入れをせずに生の状態で瓶詰めしたもの。冷蔵管理が必要なため、生産量も少なくスーパーなどに流通することのまずない貴重な逸品。フレッシュ&フルーティ&複雑な味わいはまさにしぼりたてそのまま。ぼく個人としてはこちらのほうが断然好きです。価格は200円高くなりますが、それ以上の価値はあると思います。

経験から言って、普段日本酒を飲まない方や「日本酒は嫌い!」と言っていた方でも、大吟醸の生酒を飲むと「日本酒っておいしいんやね~」という反応が多い気がします。しかも原料がいい(特A格付の山田錦)からでしょうか、龍力さんの生・大吟醸はとくにその確率が高いです。

ウチではある料理屋さんが気に入られて使ってもらっていることもあり、定番商品で置いております。

一度ぜひ飲んでみてください

龍力 蔵見学会

土曜日は網干の蔵元・龍力の蔵見学会でした。皆さん興味津々で参加されていました。

まずは五代目、本田龍祐さんより蔵やお酒、原料である米や水の説明。造り手ならではの熱い想いをしゃべっていただきました。
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そして蔵見学へ。夜の酒蔵というのもいいもんですね。
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いち地酒のメーカーとして考えるとここの精米機や麹室(こうじむろ、麹をつくる専用の部屋)は本当にすごい。原料に対する情熱、責任感、リスペクトをすごく感じます。仕事柄色んな酒蔵を見る機会がありますが、最近やっとそのすごさがわかってきました。

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その後は部屋へ戻り、6種類の試飲と会食。食事はウチの地元・英賀保の「きらく寿司」に上にぎりと巻き寿司をお願いしました。ここのお寿司はリーズナブルですごくおいしいのです。個人的には鯖寿司がおすすめで、2日目からがネタとシャリがよくなじんでさらにおいしくなっていくんですよね。

しかし肝心の、料理とお酒の写真を撮り忘れました・・・何やってんだか

楽しい2時間でした。できれば毎年恒例のイベントにしたいと思います。ご参加の皆さん、ありがとうございました!今回参加できなかった方は来年ぜひ来てくださいネ

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プロフィール

konitan

ソムリエ協会認定ワインアドバイザー。皆様においしいワインや日本酒をお届けするため日夜奮闘中。

ワインと地酒 エスポアこにし
兵庫県姫路市飾磨区付城1-68
TEL079-237-0010/FAX079-237-1600

【ニックネーム】
masayuki

【興味のあるもの】
ワイン
日本酒
食べること
サッカー

【好きな言葉】
One for All,All for One

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